ネットワークの設定
メインメニューから画面左の「ネットワークの設定」をクリックするとすぐ下に以下のような分岐メニューが現れます。
イーサネット1の設定
この画面ではOpenBlockSの100Base-Tポート(イーサネット1ポート)のアドレス設定を行います。
一般的にOpenBlockSのイーサネット1ポートはイントラネット側(下流側)のネットワークに使用します。
接続するネットワークに既に別のIPアドレス(ネットワークアドレス)が割り振られている場合や管理上別の設定にする必要がある場合を除き、通常各項目は工場出荷時の設定のままでかまいません。
設定項目 | 工場出荷時設定 | 説明 |
---|---|---|
IPADDR | 192.168.253.254 | イーサネット1ポートのIPアドレスを指定します。 |
NETMASK | 255.255.255.0 | イーサネット1ポートのネットマスクを指定します。 |
ONBOOT | yes | 特に目的がある場合を除き「yes」を入力します。通常はそれ以外の設定にする必要はありません。 |
BOOTPPROTO | イーサネット1ポートでは設定する内容はありません。 | |
BROADCAST | 192.168.253.255 | イーサネット1ポートのブロードキャストアドレスを指定します。 |
入力に誤りがないことを確認したら「設定」ボタンをクリックして下さい。
すべての設定作業が終了したら「保存・再起動・停止」メニューにより「設定の保存」を行って下さい。
- アドレスの設定
管理者により使用できるアドレス等が決められている場合、必ずそのルールや設定情報に従った設定を行って下さい。 - プライベートアドレス
ルータやファイアウォールなどを介したり、クローズドな環境でインターネットと直接接続しないネットワークではIPアドレスの設定にプライベートアドレスが用いられます。
OpenBlockSのイーサネット1ポートの工場出荷時設定で用いられているアドレスもプライベートアドレスの一つです。
上記工場出荷時設定の場合、OpenBlockSイーサネット1ポート側のネットワークは192.168.253.0〜192.168.253.255のアドレス範囲を利用することになります。
ただしこの場合192.168.253.0および192.168.253.255は利用できませんので注意して下さい。
サーバや端末などに意図的に192.168.253.0や192.168.253.255を割り当てないでください。
詳しくはTCP/IPに関する書籍などを参考にして下さい。 - DHCPサーバ
イーサネット1ポート側は接続したネットワークに対してデフォルトでDHCPサーバとしても動作します(イーサネット2側はDHCPサーバとして機能しません)。
DHCPサーバ機能を利用するとOpenBlockSのイーサネット1ポートに接続した端末のIPアドレス等を自動的に割り振る事が出来ますので端末のアドレス管理が行いやすくなります。
DHCPサーバの設定に関しては「DHCPサーバの設定」を参照して下さい。 - DHCPクライアント
イーサネット1ポート側はDHCPクライアントとしては機能しません(イーサネット2ポート側はDHCPクライアントとして機能します)。
イーサネット1ポート側にDHCPサーバが存在してもアドレスの設定は自動的には行われませんので必ず接続するネットワーク環境に合わせたアドレスを手動で設定して下さい。
イーサネット2の設定
この画面ではOpenBlockSの10Base-Tポート(イーサネット2ポート)のアドレス設定を行います。
一般的にOpenBlockSのイーサネット2ポートはインターネット側(上流側)のネットワークに使用します。 この場合上流のネットワークのルールに従う必要がありますので管理者やプロバイダなどから必要な情報を入手した上でそれに従って設定を行って下さい。
設定項目 | 工場出荷時設定 | 説明 |
---|---|---|
IPADDR | 192.168.254.254 | イーサネット2ポートのIPアドレスを指定します。 |
NETMASK | 255.255.255.0 | イーサネット2ポートのネットマスクを指定します。 |
ONBOOT | yes | 特に目的がある場合を除き「yes」を入力します。 通常はそれ以外の設定にする必要はありません。 |
BOOTPPROTO | DHCPクライアントとして機能させる場合は小文字でdhcpと入力します。 それ以外の場合は空白にして下さい。 |
|
NETWORK | 192.168.254.0 | イーサネット2ポートのネットワークアドレスを指定します。 |
BROADCAST | 192.168.254.255 | イーサネット2ポートのブロードキャストアドレスを指定します。 |
イーサネット2ポートの設定には主に以下の3つの場合が考えられます。
- 設定例1: OCN専用線等によりグローバルアドレスを割り当てられている場合
- 設定例2: 社内LANなど上位のネットワークからプライベートアドレスを割り当てられている場合
- 設定例3: CATVインターネットや社内LAN等でIPアドレスをDHCPサーバにより割り当てられる場合
設定例1: OCN専用線等によりグローバルアドレスを割り当てられている場合
注意:ここで例としてあげているアドレス(グローバルアドレス)は実在のアドレスを使用しています。
設定には使用しないで下さい。
グローバルアドレスはユーザ側が勝手に選択することは出来ません。
この例では210.142.12.0〜210.142.12.7のアドレス範囲を割り当てられ、そのうち210.142.12.0(ネットワークアドレス)と210.142.12.7(ブロードキャストアドレス)を除いた6個のアドレスのうちの210.142.12.3をOpenBlockSに割り当てたとします(下表)。
IPアドレス | 割り当て |
---|---|
210.142.12.0 | ネットワークアドレス |
210.142.12.1 | ルータ(専用線に対する) |
210.142.12.2 | |
210.142.12.3 | OpenBlockS |
210.142.12.4 | |
210.142.12.5 | |
210.142.12.6 | |
210.142.12.7 | ブロードキャストアドレス |
この例の場合イーサネット2ポートを下図のように設定します。
入力に誤りがないことを確認したら「設定」ボタンをクリックして下さい。
設定例2: 社内LANなど上位のネットワークからプライベートアドレスを割り当てられている場合
一般にインターネットと直接接続しない端末にはプライベートアドレスが割り当てられます。
この例では社内LANの下に別セグメントの部内LAN等を構築した際に、上位LANから固定のプライベートアドレスを割り当てられたとします。
上位LANでは172.16.1.0/24のネットワークが構築されており、OpenBlockS用に172.16.1.94を割り当てられた場合を具体例に挙げます。
設定項目 | 設定例 | 説明 |
---|---|---|
IPADDR | 172.16.1.94 | 割り当てられたIPアドレスを指定します。 |
NETMASK | 255.255.255.0 | ネットマスクを指定します。 |
ONBOOT | yes | |
BOOTPPROTO | ||
NETWORK | 172.16.1.0 | ネットワークアドレスを指定します。 |
BROADCAST | 172.16.1.255 | ブロードキャストアドレスを指定します。 |
この例の場合イーサネット2ポートを下図のように設定します。
入力に誤りがないことを確認したら「設定」ボタンをクリックして下さい。
設定例3: CATVインターネットや社内LAN等でIPアドレスをDHCPサーバにより割り当てられる場合
注意: CATVインターネットなどプロバイダによってはルータ装置やアドレス変換装置等の接続を認めていない場合があります。詳しくは接続業者にお問い合わせ下さい。
この場合IPアドレス等をOpenBlockS側で設定する必要がありませんので各項目の入力欄は空白にして下さい。
そして「BOOTPROTO」の欄に小文字で「dhcp」と入力します。
この例の場合イーサネット2ポートを下図のように設定します。
入力に誤りがないことを確認したら「設定」ボタンをクリックして下さい。
イーサネット2ポートの機能制限イーサネット2ポート側は通常WAN(インターネット、上位LAN)側との接続に使用する前提から以下の目的には利用できない仕様になっています。
- Web設定画面へのアクセス
- DHCPサーバとしての利用
Web設定画面へのアクセスはイーサネット1ポートから行って下さい。
ネットワークの設定
この画面ではホスト名、ドメイン名、デフォルトゲートウェイの設定を行います。
設定項目 | 工場出荷時設定 | 説明 |
---|---|---|
FORWARD_IPV4 | yes | 出荷時設定で「yes」となっています。変更する必要はありません。 |
HOSTNAME | LinuxServer.localdomain.co.jp | 本サーバ(OpenBlockS)のホスト名を入力します。 プロバイダに接続された場合はその申請手続きに基づく値を入力して下さい。 |
DOMAINNAME | localdomain.co.jp | 本サーバのドメイン名を入力します。 プロバイダに接続された場合はその申請手続きに基づく値を入力して下さい。 |
GATEWAY | 192.168.254.15 | ゲートウェイ(デフォルトゲートウェイ)のアドレスを入力します。 通常はインターネット網に接続するルータ装置のアドレスを入力します。 |
GATEWAYDEV | eth1 | ゲートウェイ側デバイスのネットワークインターフェース名を入力します。 通常はグローバル側に割り当てたイーサネット2(eth1)を指定します。 なおイーサネット1の場合はeth0になります。 |
簡易ファイアウォールとしてだけ使用する際は、工場出荷時設定のままでかまいません。
- 設定例1: OCN専用線等によりグローバルアドレスを割り当てられている場合
- 設定例2: 社内LANなど上位のネットワークからプライベートアドレスを割り当てられている場合
- 設定例3: 上位のDHCPサーバによりアドレスを割り当てられている場合
設定例1: OCN専用線等によりグローバルアドレスを割り当てられている場合
この例ではOpenBlockSに「gonta1」というホスト名を割り当て、「plathome.co.jp」というドメイン名が利用できる状態で、専用線とはアドレス「210.142.12.1」のルータで接続されているものとします。
またインターネット側とはOpenBlockSのイーサネット2ポート(eth1)で接続しています。
この場合以下のように設定します。
設定項目 | 設定値 |
---|---|
FORWARD_IPV4 | yes |
HOSTNAME | gonta1.plathome.co.jp |
DOMAINNAME | plathome.co.jp |
GATEWAY | 210.142.12.1 |
GATEWAYDEV | eth1 |
入力に誤りがないことを確認したら「設定」ボタンをクリックして下さい。
設定例2: 社内LANなど上位のネットワークからプライベートアドレスを割り当てられている場合
この例ではOpenBlockSに「gonta94」というホスト名を割り当て、「ob.plathome.co.jp」というドメインに接続し、アドレス「172.16.1.1」がゲートウェイとして指定されているものとします。
また上位LAN側とはOpenBlockSのイーサネット2ポート(eth1)で接続しています。
この場合以下のように設定します。
設定項目 | 設定値 |
---|---|
FORWARD_IPV4 | yes |
HOSTNAME | gonta94.ob.plathome.co.jp |
DOMAINNAME | ob.plathome.co.jp |
GATEWAY | 172.16.1.1 |
GATEWAYDEV | eth1 |
入力に誤りがないことを確認したら「設定」ボタンをクリックして下さい。
設定例3: 上位のDHCPサーバによりアドレスを割り当てられている場合
この例では特に指定する設定値はありません。ホスト名やドメイン名も工場出荷時設定のままでかまいません。
「GATEWAY」と「GATEWAYDEV」はDHCPにより設定されるので空白にして下さい。
この場合以下のように設定します。
設定項目 | 設定値 |
---|---|
FORWARD_IPV4 | yes |
HOSTNAME | LinuxServer.localdomain.co.jp |
DOMAINNAME | localdomain.co.jp |
GATEWAY | |
GATEWAYDEV |
入力に誤りがないことを確認したら「設定」ボタンをクリックして下さい。