IoTゲートウェイソフトウェア FW3とは
インテリジェントエッジを実現するPlat’Home IoT ゲートウェイソフトウェア FW3は、視覚的に操作可能なWeb UIからセンサー・デバイス接続、各種クラウドサービス接続、Dockerコンテナのデプロイや割り当てリソース設定、Microsoft Azure IoT Edgeの導入・モニタリングが行えます。
また、IoTデバイスからデータ収集やクラウドとの双方向通信を実現する Plat’Home Gateway Data Handling Module System(PDHMS) と Azure IoT Edge間のダイレクトなデータ通信も可能で、データ収集機能で収集したセンシングデータをAzure IoT Edgeでデータ解析といったことも可能です。
対応IoTゲートウェイ
OpenBlocks IoTシリーズ
VX2 EX1 BX0 BX1 BX3 BX5
堅牢かつ柔軟なFW3 アーキテクチャ
OpenBlocks IoTシリーズは堅牢なハードウェアスペックに加え、20年以上大手通信キャリアや主要企業に導入されてきた信頼性の高い設計となっています。心臓部となるIoTゲートウェイソフトウェアFW3は、OSとして堅牢で信頼性の高いDebian Linuxを採用しており、高性能Linuxサーバとして信頼性の高い長期運用を可能とします。
またシステムは POSIX(※)に準拠したUNIX Domain Socketを含む各種のスタンダードで移植性の高いアーキテクチャになっており、IoTシステムを長期的に支える多様なコンピューティングを安心して構築することができます。
※ POSIX(ポシックス、ポジックス、英: Portable operating system interface)は、各種UNIXを始めとするOSへ実装する為の共通のAPIを定め、移植性の高いアプリケーションソフトウェアの開発を容易にするIEEEが策定したアプリケーションインタフェース規格です。
IoTエッジコンピューティング機能
Plat’Home Data Handling Module System (PDHMS)
IoTゲートウェイ内部のアプリケーションモジュールのプロセス間通信を柔軟かつ高速で実現できるよう設計されたシステムアーキテクチャです。 エッジ側に様々な機能のアプリケーションモジュールの実装を可能とし、柔軟なエッジコンピューティングを実現します。
PD Handler
BLE/UART
BLEやUART(シリアル通信等)を使ったセンサー等のIoTデバイスからデータ取得等を行うアプリケーション群です。様々な種類のIoTデバイスに標準対応しているほか、お客様自身でLua言語(※)によるIoTデバイス制御アプリケーションの機能拡張に対応しています。
※ Lua言語:高速な動作かつ組み込みの容易さが特徴のスクリプト言語
PD Handler
Modbus Client/Server
PLC(Programmable Logic Controller)等のModbusプロトコルを使った機器を制御するアプリケーションです。
PD Handler
HVSMC
高圧スマートメーターからBルートで各種情報を収集するためのアプリケーションです。
HVSMC:High-Voltage Smart electric energy Meter Controller
PD Repeater
双方向通信に対応したクラウドサーバーや Web サーバーとの通信アプリケーションです。
主な対応サービス
サービス名 | プロトコル | 双方向通信 |
---|---|---|
Azure IoT Hub | MQTT | ○ |
Azure IoT Hub[WebSocket] | MQTT over WebSocket | ○ |
Azure Event Hubs | AMQP | × |
AWS IoT | MQTT | ○ |
AWS IoT[WebSocket] | MQTT over WebSocket | ○ |
Amazon Kinesis | REST | × |
Google IoT Core | MQTT | ○ |
Watson IoT for Gateway | MQTT | ○ |
Watson IoT for Device | MQTT | ○ |
Toami for DOCOMO | REST | × |
KDDI IoTクラウドStandard | REST | × |
PD Exchange | REST | ○ |
PH社独自仕様WEBサーバー | REST | ○ |
汎用Webサーバー | REST | × |
汎用MQTTサーバー | MQTT | ○ |
TCP | TCP | ○ |
ドメインソケット | Unix Domain Socket | × |
PD Agent
PD Repeater を介してクラウドからの制御メッセージを受け、予め設定されたシェルスクリプト等を実行するアプリケーションです。
PD Broker
上記アプリケーションモジュール間のプロセス間通信を複数のモジュールに分配するためのアプリケーションです。
Web UI
Web ブラウザ画面上で IoT 通信機能の操作・設定をはじめ、センサーやビーコンの検索・ペアリング作業、 各社クラウドサービスとの接続設定などを行える Web ベースの Web UI を搭載しています。 IoT の本番展開の際にコマンドライン操作の知識不要で、エンジニアリングの軽減が可能です。
Docker マネジメント機能
アプリケーション実行環境である Docker をサポートします。OpenBlocks IoT VX2 上で Docker コンテナを利用でき、Docker コンテナのマネジメントもWeb UI で行えます。 またDocker イメージ共有サービス「Docker Hub」で公開されている Docker イメージをデプロイする機能や、自身で構築した Docker イメージのプライベートレジストリからデプロイする機能を搭載し、 様々な Docker イメージを利用できます。また Docker コンテナのデプロイや起動・停止・リソース割当などの操作も Web UI 上から操作可能です。
主な機能
Docker イメージのデプロイ・削除
- Docker Hub からの Dockerイメージダウンロード
- プライベートレジストリからのDocker イメージダウンロード
Docker コンテナの起動/停止
- 割当リソースの設定
- リソース利用状況の表示
本機能はOpenBlocks IoT VX2のみで利用できます。
Azure IoT Edge マネジメント機能
Microsoft が提供する IoT エッジコンピューティング支援ソフトウェア Azure IoT Edge を利用でき、Azure IoT Edge のマネジメントを Web UI 上で行えます。 データ処理を OpenBlocks IoT 上で実行する事ができ、PDHMS と Azure IoT Edge 間のデータ連携も可能です。 例えば PD Handler で収集したセンシングデータを Azure IoT Edge でデータ解析といった事もでき、Azure IoT Edge を利用した IoT エッジコンピューティングを強力に支援します。
※コンテナエンジンはMobyプロジェクトをベースとしています。
主な機能
- Azure IoT Edge のデプロイ/削除
- Azure IoT Edge の起動/停止
Node-RED
Node-RED はハードウェアデバイス/API およびオンラインサービスを接続するためのツールです。 センサー等から受け取ったデータを加工・処理し、どのクラウドサービスへデータを送るか、どのようなアクションをするか等を Web UI 上から 視覚的にプログラミングする事が可能で、IoT におけるエッジコンピューティングを容易に実現する事が出来ます。
Webカメラ連動機能
OpenBlocks IoT シリーズにUSBカメラを接続し、Web UI上からカメラのストリーミング再生ができるほか、動体検知機能により検知後にイベント処理ができます。
IoT システム構築と運用を支援するその他各種機能
- モバイル回線や無線 LAN の簡単接続設定機能
- WLAN AP モード/クライアントモード両対応
- ハードウェアウォッチドッグ機能
- Samba 機能
- SMS を使った遠隔操作機能
- BT 機器とのペアリング機能
- BT SPP シリアル通信リダイレクト機能
- BLE ビーコンやセンサーデータの収集機能
- 設置場所登録機能
- Dynamic DNS サービスへの IP 登録機能
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