NEXT GIGAに向けた教育現場のネットワーク環境に関する実態調査
〜教員の約50%が校内ネットワークの不安定さにより授業に支障があると回答
GIGAスクール時代に教育現場が求めるネットワーク環境とは?〜
ぷらっとホーム株式会社(証券コード:東証スタンダード6836、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木友康)は、全国の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校に勤務する教員532名を対象に、学校のネットワーク環境に関するアンケート調査をインターネットで2025年1月21日に実施しましたので、その結果をお知らせいたします。
調査サマリー
- 解決してほしい学校のネットワークについての課題 第1位「ネットワークの安定性向上」40.2%、第2位「通信速度の向上」32.0%、第3位「トラブル対応の迅速化」26.9%
- ネットワークの不安定さを感じるタイミングは「生徒用端末が一斉に接続するとき」が43.2%で最多、次いで「複数の端末が同時に使用しているとき」30.5%
- ネットワークの不安定さが授業に「ある程度支障がある」と回答した教員は42.1%、「非常に大きな支障がある」は8.5%
調査概要
調 査 方 法:インターネット調査
調 査 対 象:現在小学校、中学校、高等学校、特別支援学校に勤務している全国の20代~60代の教員
有効回答数:532
調査実施日:2025年1月21日
調査背景
近年、「GIGAスクール構想」の実現により教育現場におけるICT環境の整備が急速に進み、教育の可能性が大きく広がりました。しかしながら、自治体間や学校間でのICT環境の格差や端末の老朽化への対応、ネットワークインフラの強化などの課題が浮き彫りになっています。
こうした課題に対して、GIGAスクール構想の第2期「NEXT GIGA」では、特に全国の学校で均等にネットワークの品質を確保し、安定性を高める必要があると提言されています。
今回の調査では、GIGAスクール構想の対象である全国の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校に勤務する教員を対象に、ネットワーク環境に関する現場の意見を直接伺いました。それぞれの学校種や地域による違いも踏まえ、現場の教員が抱える課題や改善ニーズを詳しく分析することを目的としています。
調査結果
Q.学校のネットワーク環境に対して解決して欲しい課題は何ですか?
まず初めに、現在の学校現場におけるネットワーク環境について、教員が解決してほしい課題を尋ねたところ、「ネットワークの安定性向上」が40.2%で最も多く挙げられました。
次いで、「通信速度の向上」が32.0%、「トラブル対応の迅速化」が26.9%と続きました。
この結果は、教育現場でのICT活用が進む中、授業中に多数の端末が同時接続する状況でも安定したネットワークが不可欠であることを示しています。
また、小学校、中学校、高等学校ごとに回答を分析した結果、それぞれの学校種別で異なる課題感が明らかになりました。
しかしながら、「ネットワークの安定性向上」が共通して最も多く挙げられていました。
Q.どのようなタイミングでネットワーク環境に不安定さを感じますか?
次の調査では、教員が学校内でネットワークの不安定さを感じる具体的なタイミングについて尋ねました。
18.2%の教員が「不安定さを感じることはない」と回答しており、一定数の学校ではネットワーク環境が十分に整備されていることが伺えます。
しかしながら、43.2%の教員が「生徒用端末が一斉に接続するとき(授業開始時やテスト中など)」と回答し、最も多くの課題がこの状況に集中していることが分かりました。
次いで、「複数の端末が同時にネットワークを使用しているとき」が30.5%、「オンライン授業や会議中に接続が途切れるとき」が21.6%、「動画や教材をダウンロードまたはストリーミング再生するとき」が21.2%という結果が続いています。
この結果から、端末が一度に接続されることでネットワークに大きな負荷がかかるため、不安定さが顕著になる状況を反映しており、授業や教育活動の場面で安定した接続が求められる場面が多いことが明らかとなりました。
学校種類別に行った分析では、小学校で46.2%、中学校で47.6%、高等学校で40.7%と共通して「生徒用端末が一斉に接続するとき」に不安定さを感じる割合が高いことが分かりました。
いずれの学校種でもネットワーク環境に不安定さを感じていることがわかります。
ネットワーク負荷が集中するタイミングでの安定性向上が特に重要であり、ネットワークの容量や処理能力を強化し、同時接続の負荷を軽減するソリューションの導入が求められていると言えるでしょう。
Q.学校のネットワーク環境の不安定さが生徒の授業にどの程度の支障をきたしていますか?
最後に、ネットワークの不安定さが生徒の授業にどの程度影響を及ぼしているかを尋ねました。
その結果、全体の42.1%が「ある程度支障がある」と回答、「非常に大きな支障がある」と回答した割合も8.5%にのぼり、合わせて約半数(50.6%)がネットワーク環境の不安定さが多くの学校で教育活動に影響を及ぼしていることが明らかになりました。
一方で、「あまり支障がない」は36.1%、「全く支障がない」は13.3%で、一定数の学校ではネットワーク環境が良好であることも示されており、学校ごとのICT環境やネットワーク設備の整備状況に大きな差があることを反映しています。
まとめ
今回の調査結果では、ネットワークの安定性に課題を感じている教員が多く、端末の一斉接続や通信速度の低下などが日常的な教育活動に支障をきたしている状況が明らかになりました。
一方で、学校種別によっても回答結果に違いがあり、ネットワーク環境の課題は自治体や学校によって濃淡があることも注目すべき点です。
一定数の学校ではすでに良好な環境が整備されていることもわかりましたが、特に中学校では支障を訴える教員の割合が高く、これが授業運営やICT教育の推進を妨げている可能性があります。
これらの調査結果を踏まえ、NEXT GIGAに向けた教育現場のネットワーク環境の改善への具体的な取り組みとしては次のような方法が考えられます。
- ネットワーク負荷が集中する場面への対策
生徒用端末が一斉に接続するタイミングでの負荷軽減を目的に、帯域幅の拡大や負荷分散を効率化する技術や製品の検討。 - トラブル発生時の対策の強化
ネットワーク環境のトラブル発生時に迅速な対応を受けられるサポート体制を整えることで、授業の中断を最小限に抑えることが期待されます - 成功事例の共有と展開
安定したネットワーク環境の運用成功事例を掘り下げ、それを他の学校にも展開することで、ネットワーク環境の改善を実現します。
今回の調査結果により、教育現場におけるICT活用がさらに推進され、すべての児童生徒が平等に質の高い教育を受けられる環境づくりの一助となることを期待しております。
ぷらっとホームについて
1993年に設立。Linuxサーバーのパイオニアとして、大手通信事業者をはじめ、物流・輸送・金融・エネルギー産業・学校官公庁など日本の社会インフラを支える様々な領域に自社製サーバーを供給。代表製品として、「OpenBlocksシリーズ」や「EasyBlocksシリーズ」などIoTゲートウェイ・マイクロサーバーやネットワーク関連製品の開発・販売を行っています。
特に累計導入社7,000社を超えるEasyBlocksシリーズでは、教育機関向けモデルのラインナップを展開しており、多くの自治体様・SIer様にご活用いただいています。
EasyBlocks 教育機関向けモデル 製品URL
- EasyBlocks 教育機関向けDHCPサーバー
https://www.plathome.co.jp/product/easyblocks/eb-edu/dhcp-edu/ - EasyBlocks 教育機関向けDDNサーバー
https://www.plathome.co.jp/product/easyblocks/eb-edu/ddn-edu/ - EasyBlocks 教育機関向けSyslogサーバー
https://www.plathome.co.jp/product/easyblocks/eb-edu/syslog-edu/
本調査に関連するウェビナーのご案内
本調査結果をもとに、校内ネットワークの現状と学校現場が本当に求めているネットワーク環境を読み取っていきます。また、教育機関向けネットワークアプライアンス製品を提供するメーカーの立場から、実際に校内ネットワーク(GIGAスクール)を担当されているSIer様からのご相談内容・課題解決の事例をピックアップし、NEXT GIGAに向けた校内ネットワークの改善策をご紹介するウェビナーです。
【NEXT GIGA到来】教員532名の声とSIerの事例から学ぶ校内ネットワーク最適化のヒント
開催日時:3/27(木) 11:00-11:30 (途中入退室可)
オンライン(Zoom)/参加費無料 / 事前申込制
ウェビナー特設ページ・事前申込URL
https://www.plathome.co.jp/event/250327-oe14/
本調査に関するお問い合わせ先
ぷらっとホーム株式会社 セールスマーケティング課
pr@plathome.co.jp
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