導入・運用の柔軟さを活かし、SaaSネットワークインフラのスピーディなサービス提供を実現

たった4項目のネットワーク利用申込書で利用できる統制IT基盤提供サービス

日立ソフト
セキュリティサービス本部
本部長 中村輝雄氏

従来のシステム開発の際などに、必要なハードウェアやストレージ、OS、ミドルウェアを購入して大規模なシステムを構築する様子を、「一軒の注文住宅を買うようなもの」と例えるのは、日立ソフト セキュリティサービス本部 本部長の中村輝雄氏。そこには、サーバーやソフトウェアライセンスなどにかかる高い設備コストの問題に加え、システム構築に不可欠な、経験と知識の豊富な「大工」すなわち優れたスキルを持ったSEが不足しているという問題も横たわる。

中村氏が指摘するこうした問題をふまえて提供が開始されたのが、ハードウェアやソフトウェア・ミドルウェア・ツールなどを月額単位で利用可能なサービス「Secure Online」である。

「Secure Onlineはいわば家具つきの賃貸マンションのようなもの。数ヶ月の家賃で利用し、必要がなくなればすぐに解約が可能な統制IT基盤です。」（中村氏、以下同）

Secure Onlineとは

Secure Onlineの顧客は、VPNを介し、必要な環境を必要な期間だけ月額単位で利用できる。顧客に提供されるのは、ISMS準拠のデータセンター環境と、二重化されたサーバー（HITACHI ブレードシンフォニー BS320 40台）とストレージ（HITACHI AMS200 12.4TB）による安定環境。入退室からアクセス権コントロールまでのハイレベルなセキュリティに加え、バックアップや監視も実施される。既存ソフトウェア資産を混在させた利用も可能で、余計なコストを必要とせず、資産の圧縮・TCOの大きな削減が実現する。

また、申し込みから実利用までの期間が著しく短い点が、Secure Onlineの大きな特長である。

「VM（仮想ハードウェア）、OS、ミドルウェアを全てまとめて、しかも早ければオーダーの翌日には利用開始できるという点で、お客様には驚かれることが多いですね。」

大きな利点となるこのスピードを支えるのが、VPN回線として活用される、PacketiX VPN 2.0である。

PacketiX VPN 2.0の価値

PacketiX VPN 2.0は、HTTPS通信が可能であれば、既存のどんな環境にも導入可能であり、また小型アプライアンスのPacketiX BOX Bridgeを使えば、ハードウェアをつなぐだけで顧客の社内LANとデータセンターとのレイヤ2接続が可能である。中村氏は、この導入の柔軟さとスピードを高く評価し、Secure Onlineと顧客を結ぶ回線にPacketiX VPN 2.0を採用した。

結果、IPアドレスなどわずか4項目をネットワーク利用申込書に記入し提出したあと、設定済みのPacketiX BOX Bridgeを顧客の社内LANに接続するだけで利用開始可能、という、驚くほどのスピーディさが実現した。このスピードの実現のために、VPN回線は当初からPacketiX VPN 2.0が想定されており、他のVPN製品を競合として検討することはなかったという。

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今回購入されたのは、Secure Onlineサーバー用にPacketiXアプライアンス Serverと、顧客用のPacketiX BOX Bridge。導入後の不具合はなく、SSLによる暗号化でインフラに高い安全性を確保することにも成功。また安定性、高機能さとあいまって、導入効果は高いとのこと。

要請に応えるスピーディさ

Secure Onlineはすでに、開発サーバーや複数拠点からのファイル共有、外出先による持ち帰り開発といった用途で高い評価を得ている。仮想化技術やSaaS思想など、高い機能を保ちつつもより手離れのよいサービスが要求される現在の潮流にあって、Secure Onlineのこうした姿は、市場に先駆けるサービスと呼ぶに足る。しかしそれだけに、サービス提供開始当初は、顧客に対する仮想化の啓蒙活動も必要だった、と中村氏は振り返る。

「PacketiX VPN 2.0が備えた導入のスピーディさが、最初の仮想化への啓蒙活動を含め、このサービスを支えてくれています。PacketiX VPN 2.0がなければ、このビジネスはありませんでしたね。」

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