WEBキャッシュProxyアプライアンスで小・中学校におけるインターネット通信環境を大幅改善 — 京丹後市教育委員会
各校の教室へEasyBlocks教育機関向けProxyAEを導入し、可用性が高く通信品質の高いインターネット環境を実現
掲載日:2015/04/04
京丹後市教育委員会 様
概要
授業で生徒が同じサイトを一斉に閲覧するICT教育現場などでは、集中的なアクセスが多数発生し、応答遅延やアクセスエラーが頻繁に起きる。授業を妨げるこうした事態を改善するのが、WebキャッシュProxyサーバーによるWebコンテンツデーターのキャッシングだ。このWebキャッシュProxyサーバーの専用機(アプライアンス)として京都府にある京丹後市内の小・中学校に採用されたのが”EasyBlocks 教育機関向けProxy AE”である。
本モデルの導入に際し、製品選定をした京丹後市教育委員会に話を聞いた。
課題と効果
導入前の課題 | 導入効果 | |
---|---|---|
教室内の生徒用PCが一斉にインターネットにアクセスすると、応答遅延やアクセスエラーが発生する | → | Proxyサーバーのアプライアンスを導入し、応答遅延やアクセスエラーを解消 |
トラブル発生時、応急措置が出来る職員がおらず、復旧作業を業者へ依頼しなければならない | → | 透過接続に対応し、万が一Proxyアプライアンスが停止してもLANケーブルの繋ぎ直しだけで復旧可能 |
教室のネット通信環境改善のためProxyの導入を決定
京丹後市内の小・中学校は普通教室や情報教室に生徒用のパソコンが導入され、多いところではひとつの教室に40台が設置されている。
従来、教室の各パソコンはインターネットへ直接つながっていた。数十台のパソコンが一斉にインターネットにつなぎにいくと通信回線がボトルネックとなり、応答遅延やアクセスエラーが発生し、結果としてインターネットにつながりにくい、遅い、といった状況が頻繁に起こっていた。
京丹後市教育委員会 学校教育課 企画振興係長の金子隆行氏は当時の様子をこう話す。「小・中学校では調べ物をする授業はインターネットを使うことがほとんどで、生徒が一斉にインターネットにつなぎにいく事が多くなってきていました。しかしインターネット回線の帯域には限りがあるので、一斉アクセスすると回線が混雑してしまい、まともにインターネットにつながらず、各学校の先生からも『なんとかなりませんかね?」という声を多く頂いていました。」
こうして、パソコンの設置台数が多い教室へのWebキャッシュProxyサーバー導入が決定した。
EasyBlocks導入の決め手はコストパフォーマンスと可用性の高さ
課題を認識し、WebキャッシュProxyサーバーの導入という解決策は決まっているものの、いざProxyサーバーを探すとなるとなかなか適切なものが見つからなかったと金子氏は言う。
「いわゆるセンターサーバーなどで使う数千台規模のProxyサーバーのアプライアンスはいくらでもありました。ただパソコンが40台程度の教室に導入するには、当然規模感もコスト感も合いません。ある日、ちょうど教室くらいの規模にマッチしそうな”EasyBlocks教育機関向けProxy AE”広告をみつけまして、コレだ!と思いました。」(金子氏)
“EasyBlocks教育機関向けProxy AE”は導入に手間のかからないWebキャッシュProxyサーバーのアプライアンス製品で、対象規模が端末数100台程度となっており、ひとつの教室に設置するWebキャッシュProxyサーバーとしては最適な製品となっている。また、教室のインターネット環境を整備するうえで重要なのは可用性の高さである。例えば、機器の故障によりインターネットが使えず、修理業者を待っている間は授業の進行が止まってしまうといった状況は許されない。“EasyBlocks教育機関向けProxy AE”はファンレス・ディスクレスのハードウェア設計であり、故障確率が非常に低い製品だ。さらに、透過型Proxyとして設定する事が可能で、生徒用のパソコンには設定変更をする必要無い。また、万が一機器が故障したとしても、Proxyサーバーとしての機能は失われるがインターネットに繋がらなくなる、といった最悪の事態は避けられる。
「やはり、ネットワークを中継する機器ですから壊れた時どうするんだ?という不安はありました。しかしこの製品であれば壊れたとしても学校の先生がLANケーブルをちょっと繋ぎ直すだけで、とりあえずインターネットが使える環境は復旧できる。そういった可用性の高さが非常に良い製品だと思いましたね。」(金子氏)
スムーズな構築と高い導入効果
製品の選定が済み、まずは稼動テストを実施するための構築作業をするが、ここでも特に問題はなく、スムーズな構築が行えたという。”EasyBlocks教育機関向けProxy AE”はWebインターフェースからの初期設定のみで導入ができ、導入にかかる工数が非常に少ないのが特長のひとつだ。そして稼働テストでは大幅なインターネット通信環境の改善が認められ、本稼働環境への投入が決まった。本稼働が開始した直後、教職員からこれまでの不満が解消された旨の言葉が京丹後市教育委員会へ多く寄せられたという。
現在、京丹後市内の小・中学校あわせ27校に”EasyBlocks教育機関向けProxy AE”が導入され、教育現場の下支えをしている。また、今後の展望について京丹後市教育委員会 学校教育課主任 藤原俊輔氏は次のように話す。 「インターネット通信環境のさらなる改善に加え、電子黒板の導入や生徒の出席や成績を管理する校務支援システムなどの環境整備を行っていきたいですね。」
京丹後市ではICTを活用し、学校にいる教職員と生徒双方の教育現場支援を積極的に実施しているようだ。