SSD/Linux - /etc
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はじめに
SSD/Linux のディレクトリ “/etc” は NetBSD-1.4 を模倣したもので、他の Linux ディストリビューションのそれと違います。
ファイル “/etc/inittab” を読むと分るのは、システム起動時に “/etc/rc.sysinit” が実行され、それから “/etc/rc” が実行されることです。
“/etc/rc.sysinit” と “/etc/rc” から、”/etc/rc.subr” と “/etc/rc.conf” が読み込まれます。 ファイル “/etc/rc.subr” には函数が定義されています。
ファイル “/etc/rc.conf” から “/etc/defaults/rc.conf” が読み込まれます。 そこでは変数にシステム・デフォルト値が代入されており、”/etc/rc.conf” にはそれらの変数の値を変更したいものを書いておきます。 これらの函数と変数の値を参照して “/etc/rc” からシステムの設定をするのです。
この文書では、運用時に編集しなければならないファイルのうち、見慣れないファイルとそれに関係するファイルを説明します。
SSD/Linux - User's Guide もお読みになることをお勧めします。
ネットワーク
“/etc/rc” で最初に実行するのは “/etc/netstart”、ネットワークの設定です。
“/etc/netstart” では、”/etc/rc.conf” に
do_contrib_rc=YES
と書いてあれば、ファイル “/usr/contrib/etc/netstart.local” が存在すれば、それを読み込みます。
このファイルはマイクロサーバシリーズ (OpenMicroServer/OpenBlockS266) の WEB セットアップツールまたはシリアルセットアップツールを使うときに必要となるものなので、後で説明します。
ホスト名
ホスト名は “/etc/rc.conf” に
hostname="foo.example.com"
と書くか、”/etc/myname” に
foo.example.com
と書きます。
インタフェース
インタフェース “eth0” に対する設定は “/etc/rc.conf” に
ifconfig_eth0="inet 192.168.253.254 netmask 255.255.255.0 broadcast 192.168.253.255"
と書くか、”/etc/ifconfig.eth0” に
inet 192.168.253.254 netmask 255.255.255.0 broadcast 192.168.253.255
と書きます。
インタフェース “eth1” などについても同様です。
インタフェース名は
$ /sbin/ifconfig -l
で表示されます。
デフォルトルート
デフォルトルートは “/etc/rc.conf” に
defaultroute="192.168.253.1"
と書くか、”/etc/mygate” に
192.168.253.1
と書きます。
DHCP クライアント
インタフェース “eth1” を DHCP クライアントとするには “/etc/rc.conf” に
dhclient=YES dhclient_flags="eth1"
と書きます。
スーパーユーザ
ファイル “/etc/login.defs” の “SU_WHEEL_ONLY” の値が “yes” で、ファイル “/etc/pam.conf” の “su” に関する設定から次のことが分ります。
“su(1)” コマンドでスーパーユーザになるためにはそのユーザがグループ “wheel” に属していなければならない。
“/etc/group” の “wheel” グループにそのユーザを追加してください。
ファイル “/etc/login.defs” の “SU_WHEEL_ONLY” の値が “no” の場合は、ユーザがグループ “wheel” に属していなくても “su(1)” コマンドでスーパーユーザになることができます。
マイクロサーバシリーズ
OpenMicroServer/OpenBlockS266 で、WEB セットアップツールまたはシリアルセットアップツールを使って設定する場合、これまで説明したファイルとは別のものも参照されます。 “/etc/rc.conf” に
do_contrib_rc=YES
と書いてください。
ネットワーク
“/etc/netstart” で “/usr/contrib/etc/netstart.local” を読み込みます。 そこでは “/usr/contrib/etc/openblocks.conf” を読み込んでおり、その情報を元にしてネットワークの設定をします。
ファイル “/usr/contrib/etc/openblocks.conf” の内容は WEB セットアップツールまたはシリアルセットアップツールの設定で上書きされます。 したがってエディタで設定したのなら、それ以降は WEB セットアップツールまたはシリアルセットアップツールを使うことができません。
その他
“/etc/rc” で “/usr/contrib/etc/rc.local” を読み込みます。 そこでは “/usr/contrib/etc/openblocks.conf” を読み込んでおり、その情報を元にした設定と “thttpd” を起動をします。