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株式会社ファルモ

各地営業所をVPNを介して接続、受発注などDBデータへ共有アクセス

掲載日:2012/01/17

組織概要
東京都世田谷区に本社。調剤薬局事業、IT事業。
次世代クラウド健康管理サービス「ファルモ」 http://pharumo.com

調剤薬局事業や関連IT機器開発を手掛けるファルモでは、スペースが限られ粉塵が舞う調剤薬局において大きな導入メリットを誇るコンパクト・堅牢・シンプル設計のアプライアンス「S-Bridge System」をOpenBlockS 600で開発。それにより、調剤薬局における次世代クラウド健康管理サービス「ファルモ」の運用を開始した。

平成18年の診療報酬改定の基本方針において、『医療を受ける主体である患者本人が医療に積極的かつ主体的に参加し必要な情報に基づき患者自身が選択して患者本人が求める医療を提供していく、という患者本位の医療が提供される仕組みを構築していくこと』、として、我が国の今後の医療政策の方向性が示された。このような流れの中で、これまで医療機関の中でのみ利用されていた医療情報を、医療サービス受益者たる国民本人が自らの医療・健康記録として保有し管理活用していくという新たなチャレンジが始まっている。さまざまな試みがなされている中のひとつに、お薬手帳の電子化という大きな課題がある。現在、医療機関で処方された薬の履歴を管理する方法としてお薬手帳が使われている。重複投与のチェックや薬の相互作用の確認など非常に有効ではあるが、現在のお薬手帳は紙ベースであるため携帯性が悪いばかりか、紛失等の問題点が指摘されている。このようなお薬手帳をクラウド化するとともに、その服薬情報をもとに、患者と薬剤師が協力して個人の健康管理を可能としたのが、株式会社ファルモ(以下ファルモ)の開発した「ファルモ」である。

薬剤師のサポートのもと服薬情報などを利用し健康を管理する仕組み「ファルモ」

薬剤師のサポートのもと服薬情報などを利用し健康を管理する仕組み「ファルモ」


お薬手帳と「レセコン」

そもそも、お薬手帳にまとめられる処方情報は、各薬局に設置された保険請求の為のコンピュータ、通称「レセコン」と呼ばれる端末によって管理されてきた。
レセコンの機能は次のようなものである。

  • 処方内容入力
  • 支払料金の計算
  • 保険請求の為のレセプト(調剤報酬明細書)作成
  • 領収書、明細書の発行
  • その他

本来であれば、これら業務には高度な専門知識と複雑な計算が必要だが、レセコンの登場でそうした負担は大きく軽減されることとなった。初期は高価な専用端末で運用されたが、PC端末の高スペック化と低価格化をうけ、近年は汎用PCベースのものが多くの薬局で導入されるに至っている。
現在の主なレセコンは、すべてのデータをローカル、つまり各薬局に個々に設置されたデータストレージで管理する。データのフォーマットはレセコンのメーカーごとに異なり、それが施設間で共有されることはない。ゆえに、適宜発行されるお薬手帳を保持していなければ、別の医療機関が患者の服薬歴を知ることはできなかった。
こうしたレセコンで管理される服薬情報をクラウド上でセキュアに管理にすれば、提携薬局間での患者情報共有、あるいは携帯電話、スマートフォンなどによる場所を問わない薬歴の閲覧、薬剤師による健康管理のフォローなど、今までにない利便性を伴った健康管理が可能となる。それを実現するのが、ファルモが開発した次世代クラウド健康サービス「ファルモ」である。


クラウド健康管理サービスのシステム概要

クラウド健康管理サービスの着想、製品化を手がけたのが、株式会社ファルモの広井嘉栄氏である。

株式会社ファルモ 広井嘉栄氏

株式会社ファルモ
広井嘉栄氏
 
 

「以前から構想は練っていましたが、具体的に動き始めたのは2年前でした。国の方針により今後大量の健康情報が電子化され個人で管理する時代がやってくるわけですが、専門知識を持たない患者ができる事は限られています。健康情報の蓄積、管理が直接的に個人の健康増進に繋がって行くようなサービスを実現するには、現場の医療人が何らかの形で介在する必要があるわけですが、これからの医療の為に薬剤師にもできることがあるのではないかと考えました。」(広井氏、以下も同じ)

このサービスは、既存のレセコンを活用する形で運用でき、導入も非常にシンプルかつスムーズに済ますことができる。

まずレセコンに「S-Bridge System」と呼ばれるコンパクトな装置をイーサ接続する。レセコンはWindowsベースのPCで運用されることが多く、ファイルサーバ化したディレクトリにTCP/IP経由でアクセス。医療情報の標準交換フォーマットであるHL7CDAR2形式に変換、各処方情報はXMLインスタンスとして終端装置を介してサーバへ送信される。

処方箋情報をリアルタイムに自動収集 小さなボックス状の機器を設置するだけ S-Bridge System
稼働中のS-Bridge System 筐体

稼働中のS-Bridge System 筐体

サーバはLinuxサーバ上のJavaアプリケーションとして稼働する。S-BridgeSystemから送信されたデータはこのサーバ側でフォーマット変換され、S-BridgeSystemを運用している薬局の専用端末や、患者の携帯電話、スマートフォンからセキュアにアクセス可能となる。

S-Bridge Systemのネットワーク接続だけでシステム環境が構築できてしまう。この優れたシンプルさゆえに、ITナレッジの高いスタッフがいない薬局でも容易に運用開始が可能である。
筐体設計もまた、薬局での運用に最適なものとなっている。スペースの限られた局内ではレセコンの他にさらに追加でPCサイズのものを置くことは抵抗があるが、サービス導入に必要な部材は、手のひらサイズの筐体一つだけである。また、薬の粉が飛散する薬局内での運用に耐えられるよう、筐体は回転部品やスリットといった故障要因を一切持たず、メンテナンスフリーの安定稼働を実現する堅牢設計を採用している。


サービスが導入されている薬局内部の様子

サービスが導入されている
薬局内部の様子

このように、クラウド健康サービスを実現するためのアプライアンスS-Bridge Systemを支えるベースハードウェアが、OpenBlockS 600である。


OpenBlockS 600の特長を十分に生かし製品開発に成功

S-Bridge Systemの開発にあたって広井氏が検討した製品は「OpenBlockS 600以外にはなかった」という。

「厳密に言うと、他社の小さくてディスクが何台か入るサーバなど、気になるものはありましたが、シンプルでメンテナンスフリー、イーサポートが二つあって、電源の抜き差しだけで停止・起動が可能でありながら、必要なものがしっかり動く、というところで、OpenBlockS 600以外の選択肢はありませんでした。」

OpenBlockS 600の存在を知ったのは2010年の秋頃、薬局での運用に最適な製品を探していたところ、たまたまOpenBlockS 600の情報に触れたという。

「もちろんやり方次第では普通のPCでも運用可能ですが、薬だなんだと置いて狭いのが薬局。薬局の負担を最小限に、を目指していますので、サービス内容はもちろんですが、スペースの面でもこだわりました。また、ハードの交換も大きなサーバをセッティングして持ち込むって疲れそうだなと(笑)。そこで見つけたのがOpenBlockS 600です。」

他にも広井氏はOpenBlockS 600の様々な特長を採用の理由として挙げる。

「通常のPCに比べOpenBlockS 600のファンレス仕様は強みです。稼働中に一切音がせず、加えて、筐体が熱くなったりもしません。また、薬局という環境上、見た目が白くて清潔感があるのもイメージがしやすかった。電源の抜き差しだけで稼働・停止ができ、そして導入時は電源を一個だけとらせてくれればそれだけでいい。」

場所を取らない「S-Bridge System」の設置

場所を取らない「S-Bridge System」の設置
 
 
 

お薬手帳アプリの開発期間は約二年、うちOpenBlockS 600での運用を始めたのは2011年初頭だという。

「(OpenBlockS 600は)今回の初めて使いましたが、しっかりとしたサポート体制が非常に助かりました。専門的なことはもちろんですが、基本的な質問や相談にも素早く対応してもらえました。」

「医用系の製品としては際立って導入コストを低く抑えることができました。それも含め、本サービスがシンプルで導入しやすい製品として完成を見ることができたのは、OpenBlockS 600のおかげです。」

そして、クラウド健康管理サービスを実現するS-Bridge Systemは製品として世に出ることとなった。医療は社会の共有財産である。患者が自身の医療情報や健康情報を安全に管理し、必要に応じて医療従事者や他の患者と共有し、そこで得られた知見や知識を社会に還元していく医療における相互共助の仕組み、つまり、『ソーシャルメディケーション』の実現に向けた取り組みは着実に現実身を帯びてきている。
(ファルモ:http://pharumo.com


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導入製品
OpenBlockS 600
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